チラシをパッと見て、
あーこれきっと良い作品だなー。という勘が働きましてチケットを取りましたこの作品。
実は私には、チラシを見ただけで自分好みの作品かどうかが分かるという特殊能力があります。
なので、ここ最近で観た作品でハズレはほとんどありません。
「TERROR テロ」は、観客参加型で結末が変わる、本当に新しい演劇でした!!
上演時間
1幕 100分
休憩 15分
2幕 40分
評決(投票) 10分
判決 15分 の約3時間の公演です。
目次
「TERROR テロ」公演情報
「TERROR テロ」作品紹介(パルコ公式HPより引用)
テロリストにハイジャックされた旅客機を撃墜し、164人の命を奪い
7万人を救った空軍少佐。彼は英雄か、罪人か?
決するのは裁判を見守る“観客”、つまりあなた自身です!
「TERROR テロ」感想(ネタバレ含む)
ほわいとレビュー ★★★★☆
まず先に述べたいのは、この公演は特に、予習をしないで観に行くことをお勧めします。
劇の冒頭でも、これまで得てきた情報は全て忘れてください、という注意書きが語られるほどです。
せいぜいチラシのあらすじを見るくらいで充分です(それも要らないほどですが)。
きっとこの作品は、再演があるような気がします。
なので、この先を読み進めるかどうかは、あなた自身でお考え下さい!(笑)
この先から、ネタバレと私の意見と感想が入ります。
この作品の特徴は何といっても、
上演回によって、結末が変わることです!!
裁判の様子を模して、検察官・弁護士・容疑者・被害者の人たちの供述や質疑応答を聴きます。
最後に観客に、有罪か無罪かの判決をさせるのです。
チケットをもぎってもらいロビーに進むと、一人一人にこんな赤い紙が配られます。




何だか毒々しい赤い紙。なんか気持ちもそわそわする。
裁判員制度に選ばれるとこんな感じなのかなーと思ったりしました。
そして、私が見た回の判決。




「TERROR テロ」1月25日(木)14:00公演、参審員(=観客)の皆さんが下した判決は…【 無罪 】でした。(有罪160:無罪178)
公演情報: https://t.co/u2E7eLTs7I; #PARCOSTAGE; pic.twitter.com/3UZ0UrOMCM— PARCO STAGE (@parcostage) 2018年1月25日
160対178で無罪!でもすごく僅差!
東京公演では、私が見た回までを総合すると、11公演中、無罪は5回目。
毎回、本当に僅差で決まっているようです。
私自身は、とっても悩んだ挙句、最終的に無罪に票を入れていました。
ベースに置く考えとして、「証拠・法・評決数、の全てが満場一致で有罪にならない限りは、基本的に無罪が中心にあるべきだ」と私は思いました。
どんな人だって間違いは犯すわけで、有罪か無罪かを悩んでしまうような議題であるという時点で、私は有罪には出来ないな、と思いました。
ただ有罪側の、人の感情や考えよりも、法や原則は賢い。というのは本当に理解できます。
質疑応答中の、検察から被告のコッホ少佐に向けた質問。
「あなたの奥さまやお子さまが飛行機の中にいたら、それでも撃墜させましたか?」
これは・・・答えなんか出るはずがないです。
観るだけなのに、本当に体力を消耗しました。
裁判官というお仕事の人は身近には全くいませんが、こんなに頭と精神を使う仕事だなんて。尊敬。
観終わった後、こんな演劇があるのか、と、ただただ脱帽でした。
例えば学校の授業で、「テロ」のような作品を観た後にクラスでディベートするとか、本当に教育・道徳的な意義がありすぎる舞台です。
議員選挙とか、劇場でシアター仕立てでやれば投票数集まるんじゃないの?とすら思ってしまいました。
こんなに考える場を与えてくれるエンタメって、やっぱり舞台が一番だなと、私は思うのです。
劇場情報
■劇場名
紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA
■住所
〒151-0051
渋谷区千駄ヶ谷5-24-2
タカシマヤタイムズスクエア南館7F
紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAは新宿・タカシマヤタイムズスクエア南館7階にございます。アクセスはJR新宿駅・新南改札が便利です。タカシマヤタイムズスクエア本館からは地下1階、2階、5階の連絡通路をご利用いただけます。 pic.twitter.com/8dJN47pJ74
— サザンシアター (@KT_Southern) 2017年10月10日
■電話番号
03-5361-3321
■公式サイト
紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA