こんにちは、ほわいと(@t_e_white)です。
ロ字ック「掬う」を観てきました。
久しぶりのストレートプレイ&初めての劇団でした。
上演時間は、休憩無し2時間強。
ロ字ック「掬う」atシアタートラム 千穐楽を観劇。
家族とは何か。人とは何か。を切り取ってます。
一見、登場人物がキャラ濃い人ばっかりなのですが、どこか自分自身や周りの人とも重なる不思議。
初めて観る劇団でしたが、休憩無しの2時間強を飽きることなく見れました。演出が丁寧なのかな。 pic.twitter.com/PdmIjWgX5h
— ほわいと@手荒れと観劇 (@t_e_white) November 17, 2019
目次
ロ字ック「掬う」公演情報
ロ字ック「掬う」作品紹介(公演特設ページより引用)
30代半ばのミズエには余命幾ばくかの父がいる。
父が余命宣告を受けてからと言うもの、
ミズエのもとに母からの常軌を逸したメールが連日届く。
しかも兄の嫁は母との折り合いが悪く、
母に執拗に攻撃されているとミズエに相談してきている。
正直言うと、ミズエは辟易としていた。
何を言っても母には伝わらないだろうし、
ミズエは義姉のことも受け止めきれずにいる。
ミズエは孤独を感じていた。
だからどっちつかずの関係を持ってしまった男に連絡をする。
だが、彼は自分のことなんて興味ないのだとミズエは知っている。
それは離婚を話し合っている旦那もそうだ。
旦那はミズエが不在の際に、
家に知らない女を同情心から宿泊させ体の関係を持った。
ミズエはそれが許せなかった。
とある家族、余命幾ばくかの父。
その娘であるミズエが、
女3人の奇妙な共同生活を通して他者を許すまでの過程を描く。
「わたしたちは当たり前に他人を傷つけることができる。それをどこで許すか、それが大人になることだ」
ほわいとレビュー ★★★★☆
(以下、ややネタバレ有り。と言っても感想が細かめで恐らく見た人しか伝わらないかなとも思います。)
ロ字ック「掬う」感想




久しぶりのシアタートラム。わくわくします。
舞台は、下手の奥にキッチン、下手の前にテーブルとソファーいくつか。
上手の奥にはダイニングテーブルがあり、上手の前にはベッドがあります。
家具などの小道具をつめた、シンプルな一杯飾りの舞台です。
全体としては、戯曲の良さと、奇をてらわない丁寧な演出が印象に残りました。
介護問題を入り口にして、家族とは何か、を問われます。
生計を共にしていないけれど、親族同士がそれぞれ自分自身の生活と折り合いつけながら、仕事も暮らしも全く違う「家族」と付き合っていく。
観劇後の私なりの結論としては、
形としては見えないけれど、でも絶対的に自分の近くにあるもの。
これが、家族の本質なのかなと思いました。
ですが、その自分の近くにあるものが、必ずしも「支え」になるとは限りません。
支えを感じられるとしても、その範囲は、親、兄弟、従兄弟、叔父叔母、そのほかの親戚・・・
きっと人によって異なるし、誰も支えには当てはまらない、という人もいると思います。
私自身は、今は親元を離れて一人暮らししています。会うのも数ヶ月に一度とかです。
ですが家族に万が一のことがあったら、自分の生活の全てを見直す必要があります。
家族とは他人であるけれど、他人の問題ではないのです。
家族って不思議な関係性だな・・と、今まで考えもしなかったことを感じたりしました。
そのほか演出面などで思ったことを書いていくと、
序盤に登場人物を一人ずつ紹介するように、BGMに合わせて人物が出入りする演出があります。
なんだか大人計画やナイロン100℃で観たことあるようなシーンなのですが、最近の流行なのでしょうか?
役名や役者名も分からないですし、あまり必要性を感じられませんでした。
好印象に残った演出は、
・水漏れして滴り落ちる水滴。
・舞台背面に細長く映し出される文章。
・同じく舞台背面のスクリーン越しに降る雨。
人間以外で魅せる演出が、舞台ならではの表現が多く個人的に好きでした。
終盤で主人公が、親族同士の板挟みに耐えきれずに全ての愚痴を吐き出します。こちらもすっきり・・・!
久しぶりに素敵な作品を観ました。




劇場情報
劇場名 | 世田谷パブリックシアター/シアタートラム |
住所 | 〒154-0004 東京都世田谷区太子堂4丁目1番地1号 世田谷パブリックシアター |
アクセス | ○東急田園都市線(営団地下鉄半蔵門線、東武伊勢崎線乗入)三軒茶屋駅より地下通路にて直結。 ○東急世田谷線直結。 |
電話番号 | TEL:03-5432-1526(代表) |
公式サイト | 世田谷パブリックシアター |
公式ツイッター | 世田谷パブリックシアター@SetagayaTheatre |