こんにちは、ほわいと(@t_e_white)です。
歌舞伎座の幕見席にて「鰯賣戀曳網(いわしうりこいのひきあみ)」
そして別日に昼の部の
「醍醐の花見(だいごのはなみ)」
「奥州安達原 袖萩祭文(おうしゅうあだちがわら そではぎさいもん)」
「素襖落(すおうおとし)」
「河内山(こうちやま)」
を観てきましたので、感想を綴ります。
初春の歌舞伎座に行って参りました!幕見席で鰯売戀曳網(いわしうりこいのひきあみ)を観てきました。
勘九郎さんが、なんて言うか油が乗ってる感じというか、オーラが光り輝いている。
三島由紀夫原作とのこと。とても楽しい、歌舞伎の入り口としてはとても良い作品なんじゃないかなーと思いました! pic.twitter.com/JHIxVEVmm5— ほわいと@手荒れと観劇 (@t_e_white) January 8, 2020
初春歌舞伎、歌舞伎座昼の部を観てきました。
播磨屋さんの素襖落がかわいい(笑) pic.twitter.com/QxZgFF6UmZ
— ほわいと@手荒れと観劇 (@t_e_white) January 20, 2020
目次
壽 初春大歌舞伎 2020年公演情報
壽 初春大歌舞伎 2020年作品紹介(公演特設ページより引用)
鰯賣戀曳網(いわしうりこいのひきあみ)
鰯売りの叶わぬ恋の意外な結末
鰯売りの猿源氏は、大名のみを相手にする蛍火という高い位の遊女に一目惚れしてしまいました。蛍火のことで頭がいっぱいで仕事も手につかないその様子を見かねた父親なあみだぶつは、猿源氏を大名に仕立てて廓に送り出します。大名と偽り、やっとの思いで蛍火に出会えた猿源氏でしたが、上機嫌となり酔いつぶれて寝入ってしまい…。
本年没後50年を迎える三島由紀夫が描き、お伽話のようなおおらかさで、笑いに包まれた人情味あふれる喜劇。身分の違う二人の恋が、思いがけない結末へ繋がっていく珠玉の三島歌舞伎で打ち出しとなります。一、醍醐の花見(だいごのはなみ)
絢爛豪華で華やかな舞踊劇
花の名所として知られる京都の醍醐寺。天下統一を成し遂げた豊臣秀吉が、北政所や淀殿をはじめとした豊臣家ゆかりの人々を招いた盛大な花見の宴を催していると…。
満開の桜のなか、秀吉が催した一世一代の大規模な「醍醐の花見」。史実をもとにしながら、新年の幕開きにふさわしく華やかさあふれる舞踊劇にご期待ください。二、奥州安達原(おうしゅうあだちがはら)
源氏と奥州安倍一族の争いに翻弄される親子の悲劇
しんしんと雪の降る中、父、平傔仗直方(たいらのけんじょうなおかた)の難儀を知った盲目の袖萩は、娘お君に手を引かれ駆けつけます。しかし、親の意に反して駆け落ちした袖萩は、対面することすら許されず、親不孝を詫びる祭文にことよせて、父母への思いを切々と述べます。そこへ源義家の命を狙う安倍宗任が現れ…。
平安時代末期、源義家らによって滅ぼされた安倍一族の再興を志す貞任と宗任兄弟による復讐を軸に、それに関わる家族や人々の悲劇が描かれます。前半は哀れな袖萩、後半は貞任の豪快な姿が見どころの時代物の傑作をご堪能いただきます。三、新歌舞伎十八番の内 素襖落(すおうおとし)
素襖をめぐるユーモラスな舞踊劇
太郎冠者は、主人である大名の使いで、その伯父のもとを訪れます。そこで、美しい姫御寮に酒を振る舞われ楽しく過ごすと、餞別に素襖まで与えられて帰ります。すっかり酔っ払った太郎冠者は、主人に知られては一大事と素襖を隠しますが、酩酊して上機嫌で小舞を舞ううちに…。
狂言を元にした、松羽目物の名作をご堪能いただきます。四、河内山(こうちやま)
河内山宗俊の大胆不敵な行動力が痛快なひと幕
悪だくみに長けた河内山宗俊。松江出雲守が腰元奉公している娘、浪路を、自らの妾にしようと屋敷に幽閉していることを聞きつけると、金目当てに奪還を請け負います。河内山は上野寛永寺の使僧になりすまして松江邸に赴くと、見事にことを運んで颯爽と引き上げます。しかし、その玄関先で正体が見破られると…。
どこか憎めない河内山宗俊を描き、河竹黙阿弥による七五調の名台詞が小気味良い痛快なひと幕をお楽しみいただきます。
ほわいとレビュー ★★★☆☆
(以下、ややネタバレ有り。と言っても感想が細かめで恐らく見た人しか伝わらないかなとも思います。)
「鰯賣戀曳網(いわしうりこいのひきあみ)」感想
三島由紀夫さん作とのことで、先代勘三郎さんと玉三郎さんで長らく演じられてきた演目とのこと。
最終的にはハッピーに終わるお話。
勘九郎さんの品がありつつも愛嬌とお茶目さのあるキャラクターが、主人公の猿源氏にとてもマッチしていました。
随所に笑えるポイントがあります。


七之助さんの蛍火も安定したお姫様です。
二人が兄弟だというフィルターが入っている部分もあるかもしれませんが、
それにしも息のあったというか、疎通の取れている猿源氏と蛍火だったなぁと思います。
この演目を歌舞伎だ!と思ってみると他の古典的な演目を観るのが辛くなってしまいそうで、それはそれで問題でありますが(笑)
歴史的な知識も何も必要のない、現代的なストーリーなので、歌舞伎が初めての人でも楽しく観れる演目だと思います。
Twitterではこんな反応を頂きました。
初めまして😃。
私はテレビでしたが七之助さんの蛍火本当にお綺麗でした。
お父さんの勘三郎さんと玉三郎さんも観たことありますが素晴らしいものでシネマ歌舞伎に掛かったらぜひご覧下さい。— ムーミン (@moomin_art78) January 8, 2020


ちなみに「鰯売恋曳網」の戯曲は、三島由紀夫戯曲全集の2巻にあります。
幕見席なら1,400円とほぼ映画並みの料金で観れるので、迷っていたらぜひ観てみてください!
「醍醐の花見(だいごのはなみ)」感想
初めて観た演目でしたが、難しいことを考えることなく、まさに花見にきてのほほんとした気持ちで観られました。
桜満開の舞台がとてもきれいで、客席内もとても暖かかったので、観終わった後に「今は春か!?」と錯覚するほどでした。
「奥州安達原 袖萩祭文(おうしゅうあだちがわら そではぎさいもん)」感想
浄瑠璃ものの古典的な演目です。
雀右衛門さんの袖萩が、とても人間味のある印象です。
特に印象深かったのは、安倍貞任を演じる芝翫さんの大きさでした。
50歳代の歌舞伎俳優さんって今とても少ないのですが、落ち着いた存在感と動きの大きさが両立されていて、「立派だなぁ・・」と思わず感じました。
「素襖落(すおうおとし)」感想
吉右衛門さんの素襖落です。
御年を考えると、よくあれほど動けるなぁ・・・と感心してしまいます。
とても愛嬌があって、思わず顔がほころぶ場面もたくさんありましたが、何より常に品がある太郎冠者だったのが印象的でした。
「河内山(こうちやま)」感想
白鸚さんの河内山です。
正直な印象としては、最初から最後まで単調な表現に見えたので、ストーリーがいまいち頭に入ってこなかったです。
筋書を手元で読みながら舞台を観ておりました。
黙阿弥さんの台本なので、通しで観たら面白い一面も見えてくるのかなぁと感じました。
個人的には、数馬を演じる高麗蔵さんがとてもすっきりしていて好印象でした。
劇場情報
劇場名 | 歌舞伎座 |
住所 | 〒104-0061 東京都中央区銀座4-12-1 |
アクセス | ◯ 東京メトロ日比谷線・都営浅草線 東銀座駅[3番出口]直結 ◯ 東京メトロ銀座線・丸ノ内線・日比谷線 銀座駅[A7番出口]徒歩5分 |
電話番号 | 03-3545-6800(代) |
公式サイト | 歌舞伎美人 |