手荒れに良い成分や化粧品などでよく見る成分と向き合うシリーズです。
・成分を一言で言うと?
・具体的な説明
という、かなりシンプルな構成でお送りします。
セラミドとは、一言で言うと・・・
「ヒトの肌が本来持っているけど失われやすい成分で、保湿成分をはさみこむ保湿のための最有力選手!」
目次
セラミドの役割は、保湿成分をはさみこむこと!
肌のうるおい保持を担っている成分には、「皮脂」からできる「皮脂膜・天然保湿因子(NMF)・細胞間脂質」の3つがあります。
この中で、皮膚の水分保持の役割の80%以上を占めるのが、「細胞間脂質」といわれています。
この細胞間脂質の中で、約50%をセラミドが占めています。
セラミドのほかには、遊離脂肪酸、コレステロール、コレステロールエステルなどがあります。
細胞間脂質は、細胞と細胞の中でNMFや水分や油分をはさみこみ、皮膚中の水分蒸散を防ぎ、肌の水分保持力を高めるはたらきをしています。
セラミドとは、ヒトが元々肌に持っている成分です。
しかし、20歳を過ぎると徐々に減少し、40歳前後で約半分、70歳前後で約30%まで減少すると言われています。
このため、スキンケアと保湿には「セラミド」という代名詞になるほど一般的になってきました。
セラミドの種類って色々あるらしいけど
肌のセラミドは、細かく分類すると300種類以上あり、まだ発見されていないセラミドもあると言われています。
大きく分けると2つ、さらに2つずつ分けて、合計4つに分けることができます。
合成由来のセラミド
1、ヒト型セラミド
ヒトのセラミドに近い構造になるよう、酵母を活用して生まれた成分。(例:セラミド2)
2、合成セラミド
セラミドに似た物質を化学的に合成し、疑似セラミドとも呼ばれている。(例:セチルPGヒドロキシエチルパルミタミド)
天然由来のセラミド
3、天然セラミド
馬などから抽出される動物由来の成分(例:ビオセラミド)
4、植物性セラミド
コメ、トウモロコシ、大豆、コンニャクなど植物由来の成分。(例:コメヌカスフィンゴ糖物質)
この中でも特に肌に優れているのが、最初に挙げたヒト型セラミドです。
ヒト型セラミドの見分け方はとても簡単です。
成分表示の際に必ず、「セラミド2」「セラミドNP」「セラミドAP」など、頭に『セラミド』という表記が使われます。
現状の法律で、ヒト型セラミドしか『セラミド』という表記を認められていないためです。
このヒト型セラミドの中でも、大きく7種類があります。
- セラミド1 水分保持機能と外部刺激に対する優れたバリア機能を持つ
- セラミド2 皮膚に最も多くあるセラミドで水分保持能力が高い
- セラミド3 水分保持機能とシワを浅くする
- セラミド4 角質の脂質バリア層を作る
- セラミド5 水分保持機能とターンオーバー改善、シワを浅くする
- セラミド6 水分保持機能とターンオーバーの促進、シワを軽減する
- セラミド7 細胞の増殖分化コントロールと表皮常在菌のバランスを整える
この中で、肌に最も影響を与える一方で失われやすいのが、セラミド2とされています。
セラミド2を中心に他のセラミドもバランスよく配合されている化粧品を選ぶと良いです。
私自身も今のところ、セラミド2やコスパの良い植物性セラミドのコメヌカスフィンゴ糖物質を配合した化粧水・美容液・乳液を使っています。
顔にも手にも、やさしく浸透していく感じがあって気持ち良いです。
セラミド配合のスキンケア製品を選ぶときのポイント3つ
セラミドは、美容液やクリームなど油分に含まれやすい
セラミドは、水溶性と脂溶性の両方と馴染むことができる成分ですが、油分が主になります。
化粧水よりも、美容液や乳液・保湿クリームに高い濃度で配合される場合が多いです。
セラミド配合の化粧品は高価格で、3000円以上してしまうのが一般的なので、お金をかけるなら、美容液や乳液、保湿クリームに目を向けると素敵です。
セラミド以外の保湿成分も大事!
保湿は、セラミドを始めとする細胞間脂質だけでなく、皮脂膜や天然保湿因子(NMF)も大切です。
セラミドの役割は、あくまで保湿!
セラミドは、皮膚の階層の中でも、最も表面にある「表皮」角質と関係するものであって、その下の「真皮」より奥の問題にはあまり関係していません。
深く刻まれたシワやたるみなどは真皮に関わるので、セラミドの役割は、あくまで保湿!と理解しておきましょう。
最後に
一度は耳にしたことのあるセラミド、どんなものか大まかにつかめて、私も勉強になり良かったです。
自分の手肌には自分で責任を持ち、手肌環境を、一歩ずつ、整えていきましょう。